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商標登録コラム

サービスマーク、GIマーク、ロゴマーク。商標登録の「マーク」の違い

商標登録に関する情報を検索していると、トレードマーク、サービスマーク、シンボルマーク、ロゴマークなど、様々な「マーク」の付く言葉が頻繁に現れます。また、平成27年より、地域ブランドの商標を保護する「GIマーク」という新たなマークが登場しました。

今回は、こうした商標権や商標登録まつわる話題で頻出する“マーク”について、それぞれの意味と役割の違いを解説いたします。

『トレードマーク(商品商標)』と『サービスマーク(役務商標)』の違い

【トレードマーク(商品商標)とは】
トレードマークは特許庁に登録した登録商標のうち、形のある「商品」の標識であることを示す言葉です。
※この標識のことを、商標法では『標章(ひょうしょう、シンボルマーク)』と呼びます。
このトレードマークを表す略称として“TM”という文字が使われますが、商標法により規定された言葉ではなく、必ずしも商標登録されたマークであることを示すものではありません。

【サービスマーク(役務商標)とは】
平成3年の商標法改正により、有形の商品等のみ保護していたトレードマークに加わり、新たに無形の役務(えきむ、サービス)も商標登録できるようになりました。
この役務商標を表すものが「サービスマーク」と呼ばれるマークです。
サービスマークを表す略称として、“SM”という文字が商標に記されていることがありますが、トレードマークの”TM”同様、商標法で明確に規定されたものではありません。

『ロゴマーク(ロゴ商標)』とは

商標登録できる標章は、商標法により文字商標・図形商標・記号商標・立体商標など、いくつかの種類に分類されています。
ロゴマーク(ロゴ商標)は、商標法で明確に規定された言葉ではありません。
商標登録に関する説明文などで使用される場合は、一般的に上記のうち、文字、図柄、記号など複数の標章を結合して作成された商標を指す言葉として扱われています。

また、文字だけで構成されている商標でも、飾り文字などデザインされた文字で構成されている商標に関しては「ロゴマーク(ロゴ商標)」と呼ばれています。

地域の特色ある農産品を保護する新たな制度!『GIマーク』とは

生産地の表示は、消費者が野菜や食品を選ぶ際、品質やブランドを判断する大きな決め手となります。

こうした地域の特色ある農産品などのブランドを守るために、平成27年6月1日より、「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が施行されました。

「GIマーク(地理的表示に基づく登録標章)」は、上記の法律に基づき、農林水産省が認定した食品に印刷、または添付して類似商品や模倣品と混同されることを防ぐことができる、「農水省の”お墨付き”」であることを表示する専用のマークです。

平成27年12月22日に第一弾として登録されたのは、「夕張メロン」「神戸ビーフ」「但馬牛」「あおもりカシス」「八女伝統本玉露」「江戸崎かぼちゃ」の7産品。

このGIマークが消費者の間で一般的に認知されるようになれば、今度はGIマークそのものに類似したシールを貼り、商品価値の向上(フリーライド)を狙う業者が現れることも考えられます。
そのため、農林水産省に登録申請を行い、認定を受けていない農作物のパッケージ等に無断で使用した場合は、地理的表示法の規定により罰せられることが定められています。

これまで、こうした産地ブランドを知的財産として保護する制度としては、特許庁の管轄となる「地域団体商標制度」がありました。

両制度の大きな違いとして、権利侵害に関する対応を、訴訟などを通じて登録者自らが行う必要のあった地域団体商標制度と違い、GIマークの場合は国が厳しく違反を取り締まることになるため、登録者の負担は少なくなるのが大きなメリットです。

しかし、工芸品やサービスに関しても保護の対象となる地域団体商標に対し、農林水産省の所轄となるGIマークは、野菜、魚介類や加工食品などに保護の対象は限られます。
また、登録には農林水産省の定める品質基準をクリアする必要がある、保護期間がないなど、いくつかの点で運用が異なります。

このGIマークの制定に伴い、地域ブランドの知的財産を保護する制度には「地域団体商標制度」と「GIマーク」の2つの選択肢が生まれたことになります。今後は、管轄の異なるこの両制度が、どのように併存し、運用されることになるのか注目されます。

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